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獣医師ブログvol.3-「2匹目を迎え入れるための注意点・コツ」

京橋コパン動物病院 髙倉先生

こんにちは。京橋コパン動物病院の髙倉です。
今回は、「2匹目を迎えるときの注意点・コツ」についてお話しします。

2匹目を迎えることは、猫にとっても飼い主さんにとっても大きな環境の変化です。
うまくいけば楽しい多頭飼い生活になりますが、進め方を誤ると猫同士の関係がこじれてしまうこともあります。
ここでは、動物病院の現場で特に大切にしているポイントをまとめました。


いきなり対面させない(最低でも2週間)

京橋コパン動物病院 髙倉先生(※お迎え当日でも、ケージの中でくつろぐスタッフ猫:ロアちゃん
新しい猫を迎えたら、すぐに直接会わせないことがとても重要です。
最低でも2週間ほどかけて、以下のように少しずつ存在に慣らしていきましょう。
  • ケージ越し
  • ドアの隙間越し

など、直接触れ合わない形で距離を縮めます。
このとき、ちゅーるなどの特別なおやつをお互いに与えながら対面させるのもおすすめです。
「相手がいると良いことが起きる」と結びつけやすくなります。

猫は一度関係を拗らせると、修復が難しい動物です。
無理に仲良くさせようとせず、「慎重すぎるくらいでちょうど良い」と考えてください。

2匹目は子猫がおすすめ

可能であれば、2匹目は子猫の方が受け入れられやすい傾向があります。
人でも、いきなり知らない大人と同居するより、子どもの方が受け入れやすいですよね。猫も同じです。

ワクチン・感染症(猫エイズ・猫白血病)の確認

京橋コパン動物病院 髙倉先生

(※私も、先日愛猫の健康診断に行ってきました。)
2匹目を迎える際は、ワクチン接種や寄生虫予防がきちんと行われているかを事前に確認しましょう。
見た目が元気でも、症状が出ていないだけで感染症や寄生虫を持っていることがあります。

また、猫エイズや猫白血病の有無も重要な確認項目です。
これらは血液検査で確認できます。

もし陽性だったら?
これらがあるからといって、必ず一緒に飼えないわけではありません。
ただし、新しく迎える猫が白血病陽性の場合は、先住猫に白血病を含むワクチン接種を検討することがあります。

※一般的な3種ワクチンには白血病は含まれていません。
※猫エイズには現在ワクチンはありません。
感染経路も異なり、白血病は食器の共有などでも感染する一方、エイズは激しいケンカをしなければ感染しにくいとされています。

迎える前、もしくは迎えてすぐに動物病院で健康チェックを受け、必要な予防や検査を済ませてから段階的な対面に進むことが、新しく迎える子と先住猫、どちらを守るためにも大切です。

トイレは「頭数+1個」

猫のトイレは、猫の数+1個が基本です。
数だけでなく、設置場所を分けることも意識しましょう。
トイレの不満はストレスの原因になり、問題行動や体調不良につながることもあります。

先住猫を最優先にする


京橋コパン動物病院 髙倉先生
2匹目を迎えると、新しい子に目が向きがちですが、一番大切にしてほしいのは先住猫です。

実際にあった例では、先住猫の居場所だった2階に新しい猫を入れたところ、先住猫が体調を崩してしまったことがありました。
その後、2階を先住猫専用の空間に戻すと、体調は元に戻りました。

相性が合わなかったとしても、自分だけの落ち着ける場所があれば、無理なく共存できることも多いです。

ストレス対策としてのサポート

多頭飼いを始める際、環境の変化によるストレスを和らげるため、当院では以下のような製品を使用しています。

フェリウェイ

猫の頬から分泌されるフェロモンを人工的に再現した製品です。
安心感を与え、「この場所は落ち着ける場所だ」と認識してもらいやすくなります。
ディフューザータイプやスプレータイプがあります。

DUO ONE VETS RELAX

猫や犬のストレス緩和を目的としたサプリメントです。
環境の変化や多頭飼育による緊張の軽減をサポートし、フードに混ぜて与えやすいのが特徴です。

これらの製品は、一般的に副作用の心配が少なく、比較的安心して使用できる点が大きなメリットです。
当院では、まずこうした負担の少ない方法から試すことを大切にしています。

それでも十分な改善がみられない場合には、猫の性格や症状、生活環境を踏まえたうえで、ガバペンチンやトラゾドンなどの医薬品を使用することもあります。
薬物治療は無理に我慢させるためのものではなく、猫が落ち着いて生活できる状態を作るための選択肢のひとつとして、必要最小限で慎重に行います。


🐾総括

京橋コパン動物病院 髙倉先生

2匹目を迎えるときに大切なのは、以下の3つです。

  • 焦らない
  • 無理をしない
  • 先住猫を一番に考える

猫同士の関係づくりには時間がかかります。
環境を整え、必要に応じて補助的なサポートも活用しながら、ゆっくり進めることが、「大切なペット」同士の穏やかな共存につながります。

―― 京橋コパン動物病院 髙倉裕人 獣医師

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